故障した場合の自己解決方法

If your rolex breaks

ロレックスのトラブルの中には自分で解決できることと、業者に頼らないといけないことが存在する。ここでは様々なトラブルとその解決策を紹介する。

故障してしまったら

はじめに

はじめに

長い間使えるロレックスといえども、日々使っていると、思わぬトラブルが発生することがある。日々のメンテナンスや定期的なオーバーホールが必要なのは当然だが、そのトラブルが自分で解決できるものなのか、修理業者に依頼しないと治らないものなのかの判断材料が必要だ

ここでは各パーツに起こり得るトラブルに対して自分で修理ができるのか、業者に修理を依頼することになるのかをまとめている。ロレックスの修理は費用も時間もかかるので、自分で解決できる部分はぜひ頑張ってほしい。

リューズのトラブル

リューズのトラブル

リューズが閉まらない

まずは自分で砂や小石を除去

リューズが閉まらない場合は、リューズの根元やねじ山付近をじっくり観察して砂やゴミなどが溜まっていないか確認する。砂やごみなどがたまっていたら、それがリューズが締まらない原因となっている可能性が高い。砂や小石を歯ブラシと爪楊枝を使って掻き出そう。

掻き出す際は、文字盤側だけでなくケース裏側や側面などあらゆる角度から丁寧にブラッシングすること。 詳しくは「気になる汚れの落としかた」を参考にしよう。

治らない場合は修理業者へ

リューズが閉まらない場合、上記の方法でも治らない場合は磨り減ったねじ山が原因となっている可能性がある。一般的に開放とねじ込みを繰り返すことでねじ山は磨耗していく。そのため摩耗が進み凹凸が小さくなるとリューズは締まらなくなってしまう。他にもネジ山のサビが原因となることも多い。

いずれにしても、リューズの交換が必要になるため、修理業者に依頼することになる。

リューズが空回りする場合

修理業者へ

リューズを回しても回しても空回りするということは、パーツ同士がかみ合っていないということ。原因は時計内部のギアの歯の欠けやシャフトの破損、ゼンマイが切れているなどが考えられる。

例えばシャフトがヒビ割れすると、動力が他機構に伝わらないため空回りしてしまう。

修理するには破損した部品の交換が必要だ。その際、壊れたパーツの破片を見つけて一緒に回収することも重要になる。この場合は、ジップロックなどに入れてパーツの破片が紛失しないようにしたうえで修理業者に依頼する。

針のトラブル

針のトラブル

針が逆に動く

リューズを回転させてみる

反時計回りに針が進む。こんな時はリューズを回転させてみる。空回りするならゼンマイが切れている可能性が高い。消耗品であるゼンマイは長年使っていると、金属疲労で切れてしまう。

一度切れてしまったゼンマイは元に戻せないので、新しく交換することに。また、針の緩みが原因の場合は部品を再調整して修理する。

ベゼル・ケースのトラブル

ベゼル・ケースのトラブル

回転ベゼルが動かしにくい

ケースとの隙間に入ったゴミを掃除

ロレックスの動作不良のなかでよくあるトラブルのひとつがこれ。考えられることは回転ベゼルとケースの隙間に汚れが詰まって動かせなくなっていること。

解決方法は汚れを掻き出すこと。ベゼルを軽く押さえながら、内部のゴミを掃き出すようにゆっくりとベゼルを回転させる。この時、力を入れすぎないように注意する。これで溜まったゴミがある程度外に出てくるはずだ。

さらに歯ブラシと爪楊枝も使って、ベゼルとケースの隙間も念入りに清掃する。 詳しくは「気になる汚れの落としかた」を参考にしよう。

治らない場合は修理業者へ

隙間のゴミを掻き出しても治らない場合は、ベゼルを取り外してゴミや内部に混入した異物を洗浄する必要がある。もしくはベゼル内部の損傷した部品を交換して修理することになる。いずれも自分ではできないので修理業者に依頼することに。

ケースに錆がついてしまった場合

専用の道具で磨く

汗や水分の付着をそのままにしておくと発生しやすいのがサビ。頑固な汚れのため、自分で完全に落とすのは困難だ。ちょっとした錆ならステンレス用コンパウンドを使うことである程度は落とすことができる

とはいえ、錆びるまでそのままにしておくのは感心しない。ロレックスは日々こまめに拭いて綺麗にしておこう。

ニューサンライト ステンレス用コンパウンド 価格:636円 ステンレス製のケース・ブレスの傷やくすみをきれいにできる研磨剤。汚れ落としやツヤ出しにも使える。一方でサテン地には使用不可なので注意しよう。

錆が落とせない場合は修理業者に

修理業者は、グラスファイバーブラシという特殊な道具を使って磨き上げる。硬質なガラス繊維がサビを剥がし落とす。道具も特殊だが、修理業者の腕と経験がものをいう作業なので素人には難しい

とはいえ、いくらプロであっても表面に付いたものしか落とせないので、奥までサビが進行していたらケースの交換が必要に。

ケースに傷をつけてしまった場合

傷の深さを確認

まず、傷についてだが、ロレックスの側面やラグ部分を、角度を変えてじっくりと観察すると、毎日使用しているならば、多かれ少なかれ傷が入っているはず。少しの傷であればあまり気にしないほうがいい

ただ、何かに強く接触して傷がついたという場合もあるだろう。この場合は自分でできるか修理業者に任せるか、傷の深さによって判断する。

浅い傷の場合

何かにこすった時に小さな線が入る程度の傷ならば自分でも消すことができる。使う道具は上部で紹介しているケース用のコンパウンド。これをクロスにつけてケースを磨くだけで、細かい傷は取れてしまう

ただし、使えるのはポリッシュ面のみ。また、ゴールドケースはステンレスよりも柔らかい素材なので、決して自分で磨いてはいけない。

注意する点としては、使い量は少量に抑えること。多く取るとケースを磨きすぎてしまうので厳禁。磨く個所は、傷がある部分のみ。一定の方向に動かすことがきれいに傷を消すポイント。

深い傷の場合

傷の程度が著しい場合は修理業者に依頼するべき。下地処理・研磨・仕上げという工程を経て新品に近い状態に戻してくれる。

だが、何度も研磨してケース全体が痩せすぎてしまった場合は、防水性を損なう恐れがあるので、ケースごと交換を余儀なくされる可能性も。

ブレスレットのトラブル

ブレスレットのトラブル

バックルのピンが抜けた場合

緩んだパイプの口を工具で閉める

ブレスのコマやバックルを繋いでいるピンは、時計を使い続けていると抜けることがある。ピンの先が片側に飛び出すと、中板同士の接続が完全に緩んで外れてしまう。

修理方法はピンを留めているパイプの口が緩んでいるのをペンチで締めなおして対応

自分で修理不可ではないが、パーツを傷つける可能性があるので修理業者へ依頼した方が安心。

1.広がってしまったパイプの口をペンチで適切なサイズに閉め直す。

2.バックルを傷つけないよう専用工具を介して、トンカチでピンを一気に押し込む。

バックルが曲がった

バックルの厚みによって自己修復可能か決まる

バックルが歪んでしまう原因は外部からの過度な圧力。厚みのある新しいタイプのバックルか、以前から採用されている薄い仕様のバックルかで対応は変わる。

旧型のバックルは素手での修復が可能

自己修復できるのは中板が薄い旧型のモデル。方法はまず曲がった方向を確認。中板の両端を持ちながら、中板に少しずつ圧力を加え、正しい向きに力をかけて元に戻していく

手首を固定して腕全体を使うと力を調節しやすい。勢いよく直そうとすると曲げ過ぎてしまうので注意したい。

厚みのあるバックルは素手での修復は不可

デイトナサブマリーナエクスプローラーIなどの現行モデルはバックルが厚い。バックルが厚いと硬く、自分で修理するのは難しい。修理業者へ修理を依頼しよう。

風防のトラブル

風防のトラブル

風防の表面に傷がついた

風防の素材を確認

風防に傷が入った場合、風防の素材がサファイアクリスタルかプラスチックかによって対応が変わってくる。

ちなみに、ロレックスの現行・中古モデルはすべてサファイアクリスタル製。アンティークモデルがプラスチック風防になる。

プラスチック風防の場合は消せる可能性あり

プラスチック風防でなおかつ傷が浅い場合は、自分で消せる可能性がある。方法は、市販されている研磨剤をクロスに塗布して磨くだけ。

ポイントは研磨剤を少しだけクロスに付けること。多く使うと逆に傷つけてしまう原因になるので注意。ゆっくり慎重に行うことが重要。クロスをつまむようにして持ち、傷が付ついた部分だけでなく全体を磨き上げよう。

ただし、プラスチック風防であっても、ヒビや割れなどの深い傷だとサファイアクリスタルと同じく交換が必要になる。

ポリウォッチ 価格:780円

プラスチック風防に付いた小傷を消せる研磨剤。非常に細かい粒子がペースト状になっており、乾いたクロスに塗布して使用

サファイアクリスタル風防の場合はキズの度合いに関係なく、風防の交換が必要

ダイヤモンドに次ぐ硬さを誇るサファイアクリスタルでも、落下などの強い衝撃などをうけると傷が付くことも。一方、サファイアクリスタルは高い硬度ゆえに研磨して修復することはできないため、傷の程度に関わらず風防ごと交換しなければならない

浅い傷の場合は、修理はできないがそのまま使い続けることができるが、深い傷だともう一度衝撃を与えるとその傷を中心に風防が割れてしまい、内部の損傷まで引き起こしてしまう。深い傷の場合は、早めに修理業者に依頼しておこう

風防の内側が曇る

浸水がムーブメントまで及んでいると重大な故障もあるため、すぐに修理業者に見てもらう

風防の内側が曇る現象は、水分が時計内部に浸入したことで発生する。

一番の原因はパッキンの劣化やリューズの閉め忘れによって浸水すること。この状態になったらムーブメントも水気にさらされているかもしれないので、気付いたらすぐオーバーホールに出そう。放置しておくと内部からサビが発生してしまう

軽度なら乾燥させる程度で済むが、重度になると部品の分解、洗浄、注油が必要になる。ただ、軽度であろうと重度であろうと修理業者に修理をお願いしよう。そのままにしておくと内部の錆により修理費が高額になる。

内部トラブル

内部トラブル

精度が狂っている

精度の狂いは磁気帯の可能性があるので方位磁石で確認

日によって精度に狂いが生じた場合は、時計が磁気帯びしている可能性がある。磁気を帯びているか確認するには方位磁石を用いる。方位磁石は少量の磁気でも反応するためだ

実際のやり方は非常に簡単で、ロレックスを平らな場所に置いてのケースに沿って回してみる。時期に反応して磁石の針が動いたなら、時計の内部が帯磁している証拠。

日頃から精度を確認するために方位磁石を家に備えておきたい。

軽い磁気帯びなら専用の機械で簡単に抜ける

軽い磁気帯びは分解せずに専用の機械で修理できる。軽度の場合は、脱磁器を使えば簡単に磁気を抜ける

パーツが変形している場合は修理が必要

磁気によりムープメントのパーツが変形しているなどの重度の場合、一度分解し部品ごとに磁気抜きを行い、再調整が必要となってくるので大がかりだ。

日々の予防対策としてスマートフォンや、電子レンジ、家電製品など磁気を発生する製品にくっつけて保管しないように心がけることが大事。

パワーリザーブが短い

ゼンマイをフルに巻き上げて駆動時間を計る

しっかりとゼンマイを巻いたのにもかかわらず、長時間時計が動かなくなる場合がある。これは、時計内のパワーリザーブの力が落ちていることが原因の場合が多い。

駆動時間をチェックすることで、パワーリザーブが原因かどうか発見できる場合がある。方法は、ゼンマイをいっぱいまで巻き上げてから、針が止まるまでの時間を計測する。

公表されているパワーリザーブと多少の誤差がある程度は大丈夫だが、極端に短かったらムーブメントの状態に問題ありだ。

カレンダーや時分針をキリのいい数字に合わせておくと計算しやすい。

パワーリザーブが短かった場合

思いのほかパワーリザーブが短かった場合は、歯車などの油が切れて、部品同士が磨耗し、巻き上げ効率が悪くなっている可能性が高い。

注油してパーツの動きをスムーズにするが、酷い状態なら部品交換して修理することになる。いずれにせよ、修理業者に依頼する。

油切れでなくても、長い間ロレックスを使っていないと油が固くなり、駆動時間が短くなることも。この場合も新しい油に交換して対応しないといけない。

新鮮な潤滑油に変えることで、トルクの力を正常に各機構に伝える重要な役割を果たすのだ。

カレンダーがズレる

送り車の油の過不足が原因

カレンダーの送り車の油が切れていると日付表示は正確に切り替わらない。早期なら油を差すことで対応できる。

一方で、磨耗がひどい状態はパーツ交換で修理する必要がある。ちなみに、注油をしすぎても送り車は正常に回転しなくなるので注油だけだったとしても修理業者に依頼しよう。

落としたりぶつけたりしたことによるトラブル

落としたりぶつけたりしたことによるトラブル

衝撃を与えてしまったら

異音の有無と日差で内部への影響を調べる

机に思いつきりぶつけたり、誤って地面に落下させてしまったりなど、大きな衝撃を加えてしまったときは、時計を軽く振って内部で変な音がしないか確認する。耳に近づけると異音に気付きやすい。もちろん、強く降るのはNG。

ロレックスの内部から異音がしなかったら、今度は精度に異常がないか日差をチェックしよう。

異音がする、もしくは精度が悪かったら

異音は衝撃で部品が破損したり、かみ合わせがズレたりすることで発生する。一方、精度の狂いはヒゲゼンマイの渦巻き状部分が変形したことが原因と考えられる。

どちらも、そのまま使用を続けるとムーブメントを痛めてしまうので、速やかに業者へ修理を依頼すること。この場合、分解・部品交換・その後再調整とオーバーホールと同様の作業を行う。

精度に問題が出たら

一週間計測して総合的に判断を

機械式時計の日差は日によって若干変わるものなので、1週間にわたって計測して判断することが重要。方法は正確な時刻を表示する電波時計やスマートフォンの時計などと比較することがオススメだ。

正常な範囲は±20秒ぐらいの誤差。日差が大きくバラついたり、1日に1分以上も差が出たりしたら内部に異常が起きている可能性がある。

精度に問題があったら気付いたら早めに修理へ

進みすぎたり、逆に遅れが激しかったりと精度に問題がある場合は、様々な理由が考えられる。

例えば、上部で紹介した磁気帯びのほか、歯車の欠け、ヒゲゼンマイのたわみ、古い油など様々だ。いずれにせよ早めに修理に出すことが重要だ。

ムーブメントの錆

酷い症状のものはプロ技術者でも修理不可

リューズの締め忘れやパッキンの劣化、過度な水圧などにより、水が内部へ浸入し、そのままにしておくと錆が発生する。症状によっては修理が不可能な場合もあるため、絶対に避けたいトラブルのひとつ。

もちろん自己対応はできず、プロ技術者による修理が必要だ。修理費用は高額になることが多い。

修理業者について

並行輸入品や中古品の修理はどこに出せばいいか

故障してしまったら

国内で購入した並行輸入品、あるいは中古品であれば、購入した店舗に相談してみよう。お店によってはアフターサービス態勢が整っている。

難しい場合は、やはり修理業者に依頼する他ない。ちなみに、ロレックスの正規代理店は並行輸入品であろうと、中古であろうと修理やオーバーホールは受け付けてくれる

もちろん、修理を専門で行っている業者も存在する。詳しくは「オーバーホールや修理はどんなところに依頼したらよいか」を参考に。

海外で買ったロレックスは日本で修理してもらえるか

故障してしまったら

海外で購入したものにも国際保証書がつくので、正規の販売ルートで購入したものであれば、国内の正規輸入代理店で修理を受けることができる。もちろん修理業者でも受け付けてくれる。

海外で買った本物そっくりのコピーロレックスは修理に出せるのか

故障してしまったら

技術的な視点からすると、機械なので修理できるものもあるが、そもそもコピー商品の日本国内持ち込みは犯罪なので、原則的に修理不能と考えたほうがいい。

本人は知らなくても、おみやげにもらった高級ブランドの機械式時計が止まってしまったので修理に出したら偽物なので修理を受けられず断られて二重に傷ついたという話も。

まとめ

日々のメンテナンスは重要

ここまで読むと、多くの場合が日々のメンテナンス不足が原因ということがわかるだろう。頑丈で長い間使えるロレックスといえども、メンテナンスをしなければすぐに状態が悪化してしまう。

日々のメンテナンスはそう手間のかかるものではないので、こまめにやっておきたい。くわしくは「毎日のお手入れ方法」を参考に。

自分で解決できない場合は修理業者に依頼する

トラブルの中で、自分で解決できないものについては修理業者に依頼しよう。ロレックス公認の修理業者に持ち込んでもいいし、インターネットで郵送して依頼するものもある。

それぞれに費用や修理完了までの時間が異なるので、自分に合った修理業者を選びたい。詳しくは「オーバーホールや修理はどんなところに依頼したらよいか」を参考に。

なお、ロレックスは精密機械なので、内容によるが修理後のチェックや精度チェックなど依頼してから戻ってくるまでにおおよそ3週間から2か月ほどかかる。店舗にもっていけばすぐ修理してもらえるというわけではないので注意したい。

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