オイスターパーペチュアル

OYSTER PERPETUAL

ロレックス入門機としておなじみのオイスターパーペチュアル。入門機ながらも完成度が高く、壊れにくく、シンプルなスタイルに加え、ロレックスの基本的な特徴が盛り込まれているこのモデルは欠点の少ないスタンダードタイプ。すべての人におすすめできる一本でもある。

オイスターパーペチュアル

オイスターパーペチュアルとは

ロレックスドレスモデルのスタンダードコレクション

オイスターパーペチュアルは1926年に開発された完全防水ケースを用いたドレスモデル。ロレックスが展開するコレクションのなかで、最もリーズナブルな価格帯が揃っているモデルでもある。

他のドレスモデルと同様に、自動巻き機構や100m防水という機能は備えているため、高い実用性を備えている。デイト表示などの機能が少ない分、不具合も起きにくいためメンテナンスも容易。ロレックス好きだけでなく、機械式時計初心者向けにもおすすめできるモデルでもある。

品質も精度もスポーツモデルと遜色ない

ロレックスの人気はデイトナやサブマリーナといった、いわゆるスポーツモデルに集中しているため、オイスターパーペチュアルはそこまで注目を浴びるモデルではないが、高い機能性が備わっている。

ケース

ケースにはロレックスの大きな特徴ともいえるオイスターケースが採用されており、100mの防水性が確保されている。そのため、日常で使う防水性能としては何ら問題ないレベル。さらに素材は多くのスポーツモデルで使われている904Lスチールが採用されている。堅牢性についても多くのスポーツモデルと同様のものだと考えられる。

ムーブメント

腕時計の要でもあるムーブメントだが、使っているムーブメントも精度が劣っているものを使っているわけでなく、パーペチュアル機構を備える自動巻きモデルである。

一昔前のオイスターパーペチュアルはクロノメーター認証を受けていないムーブメントを採用していたが、2008年のリニューアルを機に全てのモデルがクロノメーター化されている。

さらに、2012年以降に登場したモデルからはブルーパラクロムヒゲゼンマイまで採用されたため、精度についても申し分なくなっている。

機能は優れている方が長い間使いやすいため、中古モデルを購入する際はいつ頃のモデルかということを踏まえて探すといいだろう。

ただ、ムーブメントのベースが旧型の3100系(レディースは2231)なので、パワーリザーブは約48時間。他のモデルで使われている3200系の約70時間に比べると若干劣っている。

シンプルなので壊れにくく、長年使い続けることができる

簡素化された外装

オイスターパーペチュアルのケース素材は、基本的にはステンレススチール仕様。ベゼルはシンプルなドームタイプのみ。また、オイスターコレクションのほとんどに装備されているクラスプのセーフティーキャッチ機能やブレスのエクステンション機能もなく、極めてシンプルなモデルでもある。外装がシンプルなので、破損しにくいというのが第一のポイント。

他にも、多くのモデルの場合、ロレックスの王冠マークはアップライトだが、オイスターパーペチュアルでは刻印仕様。とはいえ、よく見ないと気づけないレベルなので、そこまで気にすることでもないかも。

内部も必要最小限の機能を満たすパーツで構成

ムーブメントなど内部構造についても同様で、デイト表示がないため、ムーブメントがその分シンプルになっていることは大きい。というのもデイト表示に使われるカレンダー機構は大きなカレンダーディスクを回すため、負荷がかかりやすく、不具合に繋がりやすいという特徴がある。

もちろんロレックスのカレンダー機構については負荷ができるだけかからないような設計をされているが、カレンダー機構がないモデルのほうが不具合が少ないのは当然のこと。

スマートフォンやパソコンが身近にある人にとっては時計にデイト表示がなくてもそう困らないので、シンプルなので壊れにくく、長く使うのに非常に適しているデイト表示がないモデルのほうが適しているのかもしれない。

豊富なサイズ展開

ほかのコレクションにはないオイスターパーペチュアルならではの魅力といえば、豊富なサイズ展開が挙げられる。人気のスポーツモデルは基本的に一つのサイズのみの展開だが、オイスターパーペチュアルはレディースまで含めると全5サイズを展開する。

サイズ カテゴリ
39mm レギュラーサイズ
36mm レギュラーサイズ
34mm レギュラーサイズ
31mm ボーイズサイズ
26mm レディースサイズ

以前までのサイズ展開は、レディース向けの26mm、ボーイズサイズの31mm、34mm、36mmの4種だったが、2015年にシリーズ最大の39mmモデルが加わり、全5サイズ展開。

特に、21世紀初頭は時計の大型化がトレンドだったり、構造上の理由があったりと、軒並み40mmより大きいサイズものが多い中、リーマンショック以降徐々にその流れはなくなっていき、現代では時計の外観が自分自身にジャストフィットしたモデルが選ばれている。そんな時代のトレンドの中において、自身の腕に適したサイズを選択できる点はオイスターパーペチュアルならではの魅力ともいえる。

文字盤の色が豊富

文字盤の色も豊富なことも大きな特徴。バリエーションも非常に豊富で1サイズごとに最低でも5色の文字盤がある。黒や白、青など定番色のほか、レッドグレープと名付けられたこれまでのロレックスの文字盤にはなかった色文字盤がある。

多くのスポーツモデルが文字盤の色は黒一色で、サイズは1タイプのみというものが多い中、オイスターパーペチュアルは選択肢が断然多いため、現代的なカラーリングとクラシカルな要素が合体したデザインと相まってファッションアイテムとしての側面も大きい。

オイスター パーペチュアルの定価とスペック

モデル名 REF. ケース ベゼル 定価
オイスター パーペチュアル 28 276200 オイスター 28mm オイスタースチール ドーム \622,600
オイスター パーペチュアル 31 277200 オイスター 31mm オイスタースチール ドーム \635,800
オイスター パーペチュアル 34 124200 オイスター 34mm オイスタースチール ドーム \647,900
オイスター パーペチュアル 36 126000 オイスター 36mm オイスタースチール ドーム \685,300
オイスター パーペチュアル 41 124300 オイスター 41mm オイスタースチール ドーム \723,800

 

オイスターパーペチュアル39 Ref.114300

エクスプローラー1と同じスペックなのに安い

コレクション最大の大きさを誇り、サイズは現行のエクスプローラー1と同じ39mm径のオイスターパーペチュアル39。外装の作りは異なるが、ムーブメントもエクスプローラーIと同じCal.3132を搭載している。このムーブメントを搭載するのはオイスターパーペチュアルでは39mmのみである。

価格の面ではエクスプローラー1の国内定価が68万7500円であるのに対し、オイスターパーペチュアル39は59万9500円と10万円近くも安い。並行品の価格で比較すれば、その差はさらに大きく、20万円ほどの価格差がある。

文字盤が黒一色のみのエクスプローラー1と比べると、むしろ文字盤バリエーションの豊富なオイスターパーペチュアル39のほうが文字盤を選べるぶんだけ魅力的かもしれない。

39mmだけが展開するダークロジウム文字盤

文字盤の色展開はダークロジウムを含めて全5色。黒と白のモデルはインデックスがすべて同じ太さだが、それ以外のカラーでは3-6-9時位置のバーインデックスと、それ以外のバーインデックスの太さが異なるという細かい違いがある。

ちなみにダークロジウム色モデルはオイスターパーペチュアル39のみ存在する。ロレックス正規店では文字盤の色違いで価格差をつけていないが、並行品に至ってはダークロジウム文字盤モデルが人気ということもあり、実勢価格はやや高めになっている。オイスターパーペチュアルの中でもダークロジウム文字盤は特別な存在とも言える。

SPEC

型番 Ref.114300
素材 オイスタースチール(ケース&ブレス)
ケース径 39mm(リューズを含まず)
防水性能 100m防水
駆動方式 自動巻き(Cal.3132耐磁性ブルーパラクロム、ヒゲゼンマイ、パラフレックスショックアブソーバー採用)
機能特記事項 トゥインロック(2重密閉構造)式ネジ込みリューズ、オイスタークラスプ、高精度クロノメーター(日差-2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)
定価(税抜) 599,500円

オイスターパーペチュアル36 Ref.116000

10年以上続くロングセラーモデル

オイスターパーペチュアル(ノンデイト)はしばらく生産されていなかつた期間がある。復活したのは2008年で、このときにケース径が34mmに加えてデイトジャストと同サイズ36mmが追加された経緯がある。

ムーブメント

搭載ムーブメントは2000年頃から登場したCal.3130。20年近くも使われているムーブメントだが、現在は耐磁性ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイが採用されており、耐磁性、耐衝性が向上。さらに、高精度クロノメーター仕様で、高い信頼性を誇っている。

文字盤

文字盤バリエーションはオイスターパーペチュアル39よりも一色多い6色展開。基本デザインは3-6-9時位置が2重のバーインデックスになっている。ただ、青の文字盤のみ3-6-9のインデックスにアラビア数字が採用されている。

復活した2008年当時、オイスターパーペチュアル36には3.6.9のアラビア数字インデックスをもつ黒色の文字盤があった。この仕様はあまりにもデザインが旧エクスプローラーI(36mm径)に似ていたため、600本ほど販売された後、生産終了になり、その後生産されていない。現在は文字盤の色が青で、針の色が若干異なるが、3.6.9のアラビア数字とバーインデックスの組み合わせでサイズ感もエクスプローラー1に似ているモデルが生産されている。

SPEC

型番 Ref.116000
素材 オイスタースチール(ケース&ブレス)
ケース径 36mm(リューズを含まず)
防水性能 100m防水
駆動方式 自動巻き(Cal.3130 耐磁性ブルーパラクロムーヒゲゼンマイ採用)
機能特記事項 トゥインロック(2重密閉構造)式ネジ込みリューズ、オイスタークラスプ、高精度クロノメーター(日差-2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)
定価(税抜) ¥566,500

オイスターパーペチュアル34 Ref.114200

エアキングを原点にする34mmコレクション

オイスターパーペチュアルのなかでもメインのモデルがオイスターパーペチュアル34である。しかしながら昔から存在していたわけではない。実はもともと2007年からエアキングとして製造されていたモデル。

そのエアキングが2014年にマイナーチェンジが実施され、その際に文字盤からエアキングのロゴが消え、このタイミングでエアキングとしては実質的に生産終了となった。しかしロゴが消えたRef.114200は、その後も生産が継続され、オイスターパーペチュアル34と名前を変えて現在に至っている。

豊富な文字盤種類

オイスターパーペチュアル34はオイスターパーペチュアルの中でもメインのモデルだけに、文字盤の種類はコレクションのなかでも最も豊富な7色の展開となっている。

ムーブメントは他のオイスターパーペチュアルと同じ

搭載ムーブメントはオイスターパーペチュアル36と同じCal.3130。36mmモデルとの違いはサイズのみかと思いきや、若干異なる箇所があり、34mmモデルの一部の個体には、ブレスのセンターコマにポリッシュ仕上げが施されているものが存在している。

SPEC

型番 Ref.114200
素材 オイスタースチール(ケース&ブレス)
ケース径 34mm(リューズを含まず)
防水性能 100m防水
駆動方式 自動巻き(Cal.3130 耐磁性ブルーパラクロム.ヒゲゼンマイ採用)
機能特記事項 トゥインロック(2重密閉構造)式ネジ込みリューズ、オイスタークラスプ、高精度クロノメーター(日差-2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)
定価(税抜) ¥532,400

オイスターパーペチュアル31 Ref.177200

文字盤デザインが特徴 31mmのボーイズサイズ

ボーイズサイズの31mm径オイスターパーペチュアル31。このサイズのモデルがはじめて登場したのは1980年代後半のこと。その後、何回かのモデルチェンジを経て2007年に現行モデルが登場した。使われているムーブメントはCal.2230のクロノメーター版となるCal.2231を搭載しており、これは1999年から使用されてきたものである。

SPEC

型番 Ref.177200
素材 オイスタースチール(ケース&ブレス)
ケース径 31mm(リューズを含まず)
防水性能 100m防水
駆動方式 自動巻き(Cal.2231)
機能特記事項 トゥインロック(2重密閉構造)式ネジ込みリューズ、オイスタークラスプ、高精度クロノメーター(日差-2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)
定価(税抜) ¥521,400

オイスターパーペチュアル26 Ref.176200

ケース径が小さいレディースモデル

オイスターパーペチュアル26は大きさが26mmとケースサイズが最も小さなモデル。一般的にはレディースサイズとよばれる大きさ。現行モデルが登場するのはオイスターパーペチュアル31と同じく2007年から。ムーブメントも31mmサイズのものと同様にクロノメーター仕様のCal.2231を搭載している。

以前のモデルである5桁モデルまでの大きさは24mm径だったが、現行モデルからは2mmサイズアップし、26mm径サイズとなっている。

SPEC

型番 Ref.176200
素材 オイスタースチール(ケース&ブレス)
ケース径 26mm(リューズを含まず)
防水性能 100m防水
駆動方式 自動巻き(Cal.2231)
機能特記事項 トゥインロック(2重密閉構造)式ネジ込みリューズ、オイスタークラスプ、高精度クロノメーター(日差-2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)
定価(税抜) ¥510,400

オイスターパーペチュアルデイト34 Ref.115200

他のモデルとは違うのはデイト付きというだけではない

オイスターパーペチュアルの中でも特殊な位置づけにあるオイスターパーペチュアルデイト。このモデルがコレクションのなかで特殊な位置づけにある理由はデイト表示付きということもあるが、それだけではない。

現行のオイスターパーペチュアルはステンレススチールモデルの設定しかないが、オイスターパーペチュアルデイトにはホワイトゴールドベゼル仕様があり、ダイヤモンドインデックス文字盤もある。つまり、スタンダードモデルの価格帯ではないモデルも多数存在するということだ。

デイト表示について

リリースされた当初はゆっくり表示が切り替わる一般的なデイト表示であったが、1970年代頃のモデルからは午前0時前後に瞬時に表示が切り替わるデイトジャスト機能になった。そのため、オイスターパーペチュアルデイトという名前にもかかわらず、機能面ではデイトジャストとほとんど同じだった。基本的な違いはケースサイズだけが異なるポイントで、34mmというデイトジャストよりも2mm小振りになっているのが特徴となっていた。

2019年になって、ステンレススチール製のデイトジャストはモデルチェンジを行い新型ムーブメントのCal.3235を搭載。一方でオイスターパーペチュアルデイトはロングセラームーブメントのCal.3135を採用し続けている。この箇所でデイトジャストとオイスターパーペチュアルデイトの差をつけている感がある。

SPEC

型番 Ref.115200
素材 オイスタースチール(ケース&ブレス)
ケース径 34mm(リューズを含まず)
防水性能 100m防水
駆動方式 自動巻き(Cal.3135 耐磁性ブルーパラクロムヒゲゼンマイ採用)
機能特記事項 トゥインロック(2重密閉構造)式ネジ込みリューズ、オイスタークラスプ、高精度クロノメーター(日差-2~+2秒、COSC+ケーシング後にロレックスが認定)
定価(税抜) ¥665,500
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