高値買取を狙いやすいとはいえ、全てのモデルが高い査定額を出せるわけではない。様々なモデルの中では購入時より高い価格を提示してもらえるモデルもあれば、かなり安くなるモデルもある。ここでは高額査定につながりやすいモデルをランキング形式で紹介する。
どのようなモデルが高い買取価格になるのか
高級腕時計は全体的に買取価格が上昇しているが、なかでも別格なのが世界的に中古市場が確立されていて、常に需要があるロレックス。
しかしその中でも高く買取ってもらえるモデルとそうでないモデルが存在する。
高値で買取されるモデルに共通しているのは人気が高く、しかも生産数の少ないモデルだということ。そして需要に比べて供給量が少ないため、中古品の価値が下がりにくいのだ。
ここではどのようなモデルの需要が高いのかを含めランキング形式で紹介していく。
高価買取価格を出しやすいロレックスランキング
1位:デイトナ Ref.116500LN
スポーツ系ロレックスの最高峰であるデイトナは多くのロレックスファンの憧れであり、一生モノの時計として安定した人気を誇っている。
力強くスポーティなルックスやステイタス性の高さ、ロレックスの中では珍しいクロノグラフという機能性など大きな魅力だ。
一時は並行価格が国内定価を下回ることがあったが、円安や相場の影響を受けて並行価格の値段が再び高騰。
買取価格もその影響から上昇しており、並行店の新品は正規店の価格を上回る価格で取引されている。そして、中古相場もそれにつられて高騰しているため買取価格も高い。
2位:サブマリーナデイト Ref.116610LV
ダイヤルにはグリーンゴールドを採用したり、キズのつきにくいセラミック製ベゼルにプラチナで特殊コーティングした目盛りを施したりするなど贅沢な仕様のサブマリーナデイト。
デイトナと並んで高い人気を誇り買取相場は高め。特にグリーンのペゼルと文字盤をもつ新型のLVは、タマ数がやや少ないこともあって黒文字盤仕様よりも査定金額が高くなる傾向。
3位:GMTマスターⅡRef.116710BLNR
サブマリーナデイトと同じく人気の高いGMTマスターⅡ、2007年のモデルチェンジを受け、セラミック製ベゼルは1時間刻みでピタリと止まる特許構造を採用するなど、バックルと合わせて操作感がアップ。高級感も大きく向上した。
買取相場は国内定価よりはるかに上。モデルチェンジから月日も経ち、サブマリーナよりも流通数が比較的豊富なことを考えると、非常に優秀な数字だ。
4位:サブマリーナデイト Ref.116610LN
黒文字盤仕様のサブマリーナデイト(116610LN)は旧型サブと同じ300m防水・40mm径だが、ベゼルはセラミックとなり、バックルも高級感ある作りにアップデートされている。
基本デザインを継承しながら細部を熟成した超定番モデルなので、時代を経ても色あせない魅力。そのため、売れ筋のモデルであり、販売店でも数を揃えておきたいことから買取相場は高め。
多くの販売店で状態の良いものなら非常に歓迎される。
5位:サブマリーナノンデイト Ref.114060
日付表示とサイクロップレンズのないスッキリ感が魅力のサブマリーナノンデイトは。2012年にモデルチェンジを果たしたわりと新しいモデル。
以前のモデル(Ref.14060M)の人気が非常に高かったため、流通開始からまだ日が浅いが、買取価格の相場は定価超え。
6位:ディープシー Ref.126660
非常に高い防水性を備えるシードゥエラー・ディープシー。高級素材はベゼルのセラミックくらいだが、何より性能が凄い。
3900m防水を達成するため、極厚サファイヤクリスタルと、チタン合金の裏蓋を採用した新開発リングロックシステムなど、高額でも納得の堅牢性だ。
圧倒的な防水性はもとより、サイズも厚みも以前のモデル以上となり、正直なところ、実用というよりは熱心なファン向けのモデルだが、換金率は良い。
7位:エクスプローラー2 Ref.216570
近年、新型ムーブメントを搭載し、屈強なスペックにモデルチェンジしたエクスプローラーⅡ。針には初代モデル(Ref.1655)最大のプレミアムポイントであるオレンジの24時間針を復活。
ケースは一回り大きい42mm径で、存在感のある頑強な作りは故障にも強い。モデルチェンジ後も人気があり、相場としてはエクスプローラー1よりも再販価格が高い。
8位:ヨットマスター40 Ref.116622
ヨットやクルーザーで休日を楽しむセレブ向けに開発されたヨットマスターは、ボーイズ、レディスが揃うためペア仕様も可能なモデル。
ダイヤルとベゼルにプラチナを使用したオールシルバーのため、素材コストはかなり高額。ベゼルのサンドブラスト加工にも高級感がある。
サブマリーナノンデイトと同様、2012年にモデルチェンジを果たしたばかりで、買取相場は国内定価とほぼ同じ。
9位:エクスプローラー1 Ref.214270
おそらくロレックスといえば、このモデルをイメージする人も多いのでは。スーツに合うし、カジュアルにもつけられる。3針スポーツ系デザインの完成形だ。
ただ、上位モデルに比べると換金率は安め。一時はデイトナ以上の支持を得ていたこともあるエクスプローラーIだが、流通量が安定しているのでそこまで換金率が上がらない。(とはいえ他の一般的な高級腕時計と比べれば驚くべき買取額)
10位:ミルガウス Ref.116400GV 青
初代ミルガウス(Ref.6541)のレアポイントだったイナズマ針を受け継ぎながら、内部の軟鉄製インナーケースがねじ込み式になるなど、退水構造と同時に耐衝撃性も進化。完成度は極めて高い。
発表当初は特殊なグリーンサファイア風防の採用で大きく話題を集めたものの、円高の影響と人気具合から一時はロレックスのなかでも買い得なモデルとなっているため買取価格はそこまで上がらない。
デイトジャストなどのドレス系のモデルはスポーツ系モデルに比べての買取金額は安い?
一時期は商品が品薄になったといわれるほどの人気を誇ったデイトジャスト
現在の並行市場においてロレックスの代名詞といえばサブマリーナなど、スポーツモデルの名前が挙がってくる。
しかし、ひと昔前にロレックスの代名詞となっていたのがドレスモデルのデイトジャスト。一時期は商品が品薄になったといわれるほどの人気を誇った。
このモデルは午前0時になると日付表示が瞬時に切り替わるデイトジャスト機構を搭載した世界初のモデルとして1945年に登場以来一度も中断されることなく生産が続けられている。
現行モデルはケースサイズ、ムーブメントは旧モデルと同じながら、ベゼル、ケース、ブレスレット、針、インデックスまで、より重厚なフォルムに改良されている。
徐々に高級感のあるドレス系ロレックスが見直されてきている
スポーツ系モデルに比べて人気が低かったこともあり、「ドレス系は買取価格が低い」というイメージを持っている人も多い。
ただ、現在はスポーツ系のロレックスを所有している人が、高級志向が高まり、デイトジャストなど、高級感のあるドレス系を再び購入する傾向がある。このようなニーズを受けて、買取価格も上昇している。
アンティークに関してもドレス系の価格が上昇
手頃な価格で周りとかぶりにくいアイテムとして、デイトジャストやデイデイトといったドレス系のアンティークモデルに対する注目が高まっている。
そのためアンティークモデルに関しても買取価格が上昇傾向だ。
まとめ
モデルによって国内定価と買取価格の差が異なり、非常に人気の高いエクスプローラー1でも、買取率は9位と、人気だけでなく、流通量によって価格が決まるということがよくわかる。
再販を考えているのであれば、エクスプローラー1よりもサブマリーナデイトを選んだほうが後々特になるだろう。 (在庫があればの話だが)
注意してほしいのはこちらで紹介している価格は新品に近い状態での査定金額なので、実際のものとは異なる点を注意したい、