コピーロレックスをつかまないためにはまず偽物を知ろう
何かの商品が人気になると、その類似品というものは、大量に出てくるもの。それは当然ロレックスにもあてはまる。ロレックスの偽物は、大都市の繁華街の露店やインターネットのオークションサイトなどで、誰でも簡単に手に入れられ、最近はETA社製のムーブを搭載した、精巧なコピーも増えている。
また、ロレックスのコピー品はモデルごとに各種存在して、ほとんどが自動巻きムーブを搭載するなど、近年は実に手のこんだコピー品が流出してきている。そうした偽物にだまされないためにも、まずはどんなコピー品があるかを把握して、本物との違いを知ることが必要なのだ。
コピーロレックスはディテールのチェックで判別できる
ディテールをじっくり観察すればビギナーでも判別できる
数多く出回るコピー品を知るにはまずその機能をチェックすることだ。デイトナのクロノグラフなどは、機能面を実際に操作することで、偽物と判別することができる。
しかし例えばサブマリーナでは、コピー品にも逆回転防止ベゼルが装備されているし、300mという防水性のチェックも購入時には当然できない。そんなときでも、ディテールさえちゃんとチェックできれば簡単に判別はつくのだ。
本物のサブマリーナの特徴はエクステンションブレスや一体成形のフラッシュフィットなど、プロの使用にも耐える頑丈な作りだが、対してコピー品は作りが甘い。クラスプのロゴの刻印や拡大鏡など、質が極めて低いのが判別のポイントだ。
実際、本物と偽物を比較すると、サイクロップレンズやロゴの王冠マーク、リューズやクラスプにいたるまで、コピー品のつくりは粗悪だ。本物のディテールを知っていれば、問題なく見破るはずだ。
デイト表示
サイクロップレンズの質と数字のフォントをチェック
デイトジャストをはじめ、サブマリーナやエクスプローラーⅡなどに採用される、サイクロップレンズつきのデイト表示は、各モデルのフェイスデザインのポイントとなる部分のひとつである。
最近のスーパーコピーではデイトジャスト機能が採用されるものもあるが、ほとんどは徐々に日付が変更していく。スーパーコピーであっても拡大鏡が見にくく、視認性が低い。他にも文字のフォントの違いにより、本物とコピー品との判別が可能。
王冠マーク
王冠の形状は手の長さとそのバランスでチェック
全モデルに共通して12時位置にはクラウン(王冠)マークが刻印される。エクスプローラー、サブマリーナ、GMTマスターでは、このマークが白でプリントされる。
一方、デイトナやオイスターパーベチュアルデイトではアップライ卜仕上げになっており、コピー品のクラウンマークは粗雑。とくにアップライト仕様のものはその粗さが目立つ。また、ニセモノは銀色でプリントされるケースがほとんどだ。
ダイヤルのロレックスロゴ
ロゴマークは文字の色と全体のバランスがポイント
通常、黒文字盤には白い文字でプリントされるロレックスのロゴマーク。なかなか判別は難しい。本物と比較すると、フォントが縦長であったり、スペースが開きすぎていたり、明らかに違うコピー品がある。
黒文字盤に関しては、コピー品は銀の文字でプリントされるパターンが多く見られる。ただ、なかなかシロウトには真偽の判別は難しい。
リューズの王冠マーク
リューズはクラウンマークの形状とバランスをチェッ
ロレックスの全モデルのリューズには、クラウンマークが刻印される。さらに、クラウンマークの下に刻印されるマークにより、トリプロックをはじめとしたリューズの形式などが判別できるようになっている。
本物はねじ込み式のリューズを採用しており、コピー品もねじ込み式を取り入れてはいるものの、質が悪いため防水性には不安がある。リューズ自体の形状やロゴマークの刻印も粗雑。
クラスプの王冠マーク
クラスプのクラウンマークは刻印の深さと形状に注意
ロレックスの重要パーツにはクラウンマークが刻印されているが、もちろんクラスプにもクラウンマークが刻印される。本物も各モデルのブレスの形状により、クラウンマークの位置も変わってくる。
最近、エンドピースにフラッシュフィットを採用した質の高い偽物のブレスも登場している。ただ、コピー品は全体的に質が悪く、ガタつきが多い。クラウンマークの刻印もプレス、形状が甘く、明らかにコピー品だということがわかる。
クラスプ内のロゴ刻印
クラスプはプレス処理と重なり具合で見分ける
フリップロック式やオイスターロック式など、ブレスレットのクラスプ内部にはロゴマークが精巧に刻印され、2枚の凹凸がピッタリと重ね合わさるように仕上げられている。
購入時にココまでチェックするのは困難かもしれないが、コピー品はプレスが浅く、凹凸やロゴマークが逆さの場合もあるので、2枚の凹凸がきちんと重なり合うことはない。クラスプ自体も安価なパーツであるため、ガタつきが目立つ。