多くの人を魅了するロレックスだが、本当の大人が狙うのはただのロレックスではない、自分の個性をアピールできる「センスのいい」ロレックスだ。ここでは大人のためのセンスのいいロレックスの選び方を紹介してみる。
ステイタス性
時計は人となりを現すもの。中途半端な安物を選んではいけない
たとえ休日のラフなカジュアルファッションでも、腕時計だけで相手の見方は変わるもの。"海外旅行中、腕のデイデイトがちらりと見えただけで、一流レストランのウエイトレスの態度が急に丁寧になった"といったエピソードはロレックスに事欠かない。
同じことが、ビジネスシーンでも当てはまる。初対面の商談相手に軽く見られないためにも、あるいは部下に「頑張れば、これくらいの時計を着けられるようになる」とハッパをかける意味でも、ある程度のステイタス感は備えておくべきだろう。
小粋な大人なら腕時計にも気を配るべきだし、ロレックスを着けていれば、少なくとも悪い印象を相手に与えることはない。もちろん、それを自慢するのは逆効果。ステイタス性の高い時計を着けるに足る大人の品格を、まず自分が身につける必要がある。
例えばデイデイト
時位置のデイト表示に加え、12時位置に曜日を英字でフル表示した小窓も備えたデイデイトは、ドレス系ロレックスの最高峰に位置づけられるモデル。ステンレススチールケースが存在せず、ゴールドかプラチナ素材のみのラインナップとなる。
品位あるデザイン
トータルコーディネイトの中でさりげなく存在感を主張
ダイヤモンドの入ったモデルやコテコテの金無垢時計は、宝飾品と割り切ればいいのだが、やはりロレックスは実用時計。宝石の数より機能面で評価したいブランドだ。ステンレススチールで物足りない人には、イエローゴールドでもコンビ仕様や、見た目がステンレススチールに近いホワイトゴールドがお薦めだ。
さすがに手に持つとステンレススチールとは違った重みがあって、所有する喜びを満喫させてくれるはず。また、ベゼルとダイヤルにプラチナを使用したヨットマスターロレジウムも、オールシルバーに赤い秒針のワンポイントが効いていて人気が高い。
大人にとっての品位あるデザインとは、そんな"さりげなさ"の中にある。リッチであることを露骨にアピールする腕時計は厳禁なのだ。ただ、同じ時計でもコーディネイトによって印象はずいぶん変わる。ファッション上級者なら、思い切って冒険する手もあり。
例えばヨットマスターロレジウム
ダイヤルと回転ペゼルに採用したプラチナ素材の輝きが、ラグジュアリーなクラス感を演出する人気定番モデル。シックなシルバーカラーのボディと、本来のマリンウォッチとしてのスポーツテイストも併せ持っており、無駄に威圧感を与えることもない。
資産としての真の価値
一時的な流行に惑わされず、価値ある"本物"を見極める
ロレックスは一生ものだ。およそ4年ごとのオーバーホールを欠かさずに、トラブルを早期発見して、メンテナンスをきちんと行っていれば、100年だって使い続けられる。単なるブームではなく、世界的に人気が衰えないから、中古市場も安定している。
他の世界的有名ブランドが、中古になると一気に相場が下がる一方、ロレックスはまるで違う。だからラスベガスの質屋でもロレックスは高く買い取ってくれるし、国内の店舗でも買取に力を入れているところは多い。ロレックスは投資対象としても魅力的な存在なのだ。賢い大人がロレックスを選ぶ理由のひとつが、その資産価値なのだ。
18KWGやプラチナが人気なのも同じ理由だ。ただし、流行で一時的に高騰しているモデルに騙されてはいけない。"本物"を見極める目は、小粋な大人には必須の資質でもある。
例えばデイトナ
口レックスファンなら誰もが憧れる手巻きデイトナの最終型。ブラベゼルや縁取りのないインダイヤルや、プラスチック風防などのアンティーク感は、現行モデルでは味わえないもの。バルジュー72系ベースの完成されたムーブという歴史的価値も極めて高い。
こだわりのチョイス
自分のセンスで選んだ時計こそが大人時計となりうる資質を持つ
"ファッション雑誌でお薦めモデルと書いてあったから"とか、"人気が高いとお店で聞いたから"とか、そんな人の話に左右されて時計を選ぶべきではない。発売当時に人気のなかったミルガウスや初代GMTマスターを購入していれば、今なら一財産になっているはずだし、デイトナは手巻きの誕生時だけでなく、自動巻き仕様になったときなど、モデルチェンジの度に不評を買ってきた。
しかし、現在のデイトナ人気を見れば、当時の安値で手に入れた人が、いかに賢い選択をしたのか、あらためて思い知らされる。"お気に入りのサングラスとコーディネイトしたいから"とか、"文字盤の赤いロゴにピンと来たから"とか、些細なことでもいい。何かこだわりを持って選んだモデルこそが、大人時計になる。そのとき試されるのが、自分自身のセンスなのだ。
例えばエクスプローラーI
機械式黄金期に、ひときわ燦然と輝いた傑作こそ、エクスプローラーⅠ.探検ウォッチにも評価が高いロレックスだ。